私の仕事に役立ったビジネス書8 (お客さんと仲良くなるには3) | ビジネス便利屋のここだけの話

私の仕事に役立ったビジネス書8 (お客さんと仲良くなるには3)

今日は、私の仕事に役立ったビジネス書シリーズの8回目。昔、必死になって読み、自分の仕事に役立てるためにメモしたバインダーノートを見ながら毎日書いています。  


しかし、まだバインダーノートの3ページ分もいっていないのは、だらだら書いているからか、はたまた、それだけ濃い人生を送ってきた証なのか。  


きっと前者だろう。  


それはともかく、バインダーノートには、格言みたいな言葉の羅列があるばかり。しかし、一行一行目で追っていくと、その行間に似たような経験のエピソードが思い浮かびます。  


これだけ経験を積んでも、性格に重厚さが現れないのはどうしてだろう。今度、夏目漱石の「草枕」の冒頭のように、山道を登りながら考えてみることにします。  


さて、今日はお客さんと仲良くなる方法の3回目です。 この点につき、またまた、多湖輝氏の心理学の実践書シリーズには次のような記述があります。


●人は接触時間の長さより、接触回数の多さによって、その対象(人)に慣れや親しみを感じるようになる。


 本の中には、次のような面白い具体例が示されています。  


ここに一人の女性がいて、彼女と親しくなるために接触できる時間が、トータル1時間だとすると、その1時間をどのように分配したらいいか。次のAとB、ふたつのケースについてどちらが有利か考察しなさい。(この場合、本には書いてありませんでしたが、接触の中身はAとB、どちらも同じとします。絶対!!! こうすりゃいいんじゃ~、ひひひ、と穿った見方をする人がいると思いますので、一応念のため、申しておきます)


A → 1時間を4回に分け、15分ずつ分散して会う。

B → 1時間をひとまとめにして集中して会う。  


答えは、Aの分散法のほうが、女性と親しくなる成功率が高いのだそうです。理由はちょっと難しくなるので、ここでは述べませんが、これもまた実験で証明されているそうです。  


本の中には、100円で女性を口説く法なんてのも紹介されています。なんでも、1日1回、10円ずつ電話をかけ(当時は、公衆電話でした)、これを10回繰り返せば、女性を口説けるとか。  


多湖輝氏の心理学の実践書シリーズは、ビジネスには盛んに利用させていただきましたが、残念ながらこれはやったことはありません。  


それはともかく、この心理原則もまた、ビジネスで応用できそうですね。便利屋さんは、これを次のように仕事の中で利用しました。  


親しくなりたいお客さんがいたら、なるべく接触回数を増やすこと。  

たとえば、今まで1ヶ月に1回、集金なり、営業なりで訪問するお客さんがいたら、その1回の訪問時間を減らしてもいいから、1ヶ月に複数回足を運ぶことです。先日お話した、「ちょっと近くまでまいりましたから、ご機嫌伺いに参上しました」でもいいんじゃないでしょうか。


 用もないのに足を運んだら、お客さんが迷惑だろうと思ったら、用を作ればいいんです。お客さんにとって、興味ある情報、たとえば、業界情報やお客さんの仕事と関連のある新聞の切り抜き、旅行へ行ったときのお土産でもいい。そういったものを渡したあと、「ちょっと今日は忙しいので失礼します」と言ってすぐ帰れば、お客さんの負担もそれほど増えないでしょう。


 そういったちょっとした積み重ねが、お客さんと親しくなるポイントだと思いますよ。個人的な経験でも、1ヶ月に1回、1時間会ったお客さんよりも、1ヶ月に3回、15分ずつ分けて訪問したお客さんのほうが親しくなれたような気がします。  


私は、この心理原則をもうちょっと別な形で利用させてもらいました。記憶術として、利用したのです。  資格試験の勉強なんかするとき、よく土日だけ集中的に勉強して、平日はまったくしないっていう人がいますよね。実はこれは効率が悪い。  


記憶する場合、一番効果的な時間は寝る前だっていいます。だから、若い頃は、寝る前の30分間と朝起きたときの20分間を勉強時間にあてました。するとすごく物覚えがよくなる。絶対、土日だけ勉強する集中学習法より、効率がいいです。もちろん、平日、土日、全部勉強すればもっと効果的なのですが…。  


それにしても、覚えるだけじゃなく、覚えたことの意味をよく理解しておけばよかったと振り返る今日この頃です。